アームバランスの一つとして、レッスンでもよく登場するバカーサナ(カカーサナ)のポーズ。足が上がらない、キープができないという人も多いと思います。本記事ではポーズができない原因、そしてどんな練習をすればできるようになるかご紹介します。
「バカーサナ」と「カカーサナ」の違い
「バカーサナ」は肘を曲げずまっすぐにしますが、「カカーサナ」は肘を曲げます。バカーサナの方が体幹や筋力が必要です。ただ流派やレッスンによっては、カカーサナをバカーサナと呼ぶこともあります。
まずはできない原因を見極めましょう
むやみに何度もトライするのではなく、「なぜできないか」原因を考えてみましょう。
原因① ポーズのやり方が間違っている
ヨガで大切なのはアライメントです。間違ったアライメントで何度やっても上達しません。逆に体を痛めてしまうこともあります。正しいやり方ができているかをチェックしてください。以下の要素が当てはまる人は、まずは正しいアライメントを意識しましょう。
- 手の幅が狭い
- 手の平で均等に床を押せていない
- 肩甲骨を寄せてしまっている
- 膝が脇の下に挟まれていない
- 目線が下を向いている
原因② 筋力が足りない
腕だけで全身を支えてバランスをとることが必要です。二の腕と脇の下の筋力が重要になります。腕の筋力が弱いと、床を十分に押すことができず体を支えられません。特に肘を伸ばすバカーサナは、腕の前側だけでなく腕から背中の筋肉も使う必要があります。
また腕の力がある程度あれば足を少しアップできるかもしれませんが、お尻や足を高く上げることは難しいでしょう。腕の力だけでなく、脚を体に引き込む力(体幹や下腹部)が大切になってきます。
原因③ 腰まわりが硬い
股関節を深く屈曲できないと足が床からアップすることができません。腰を丸めて膝を引き寄せるためには、腰まわりの柔軟性も必要になります。丸める柔軟性と引き込む力の両方が大切ということです。
原因④ 手首が硬い
バカーサナは手に体重を支えるため、手首に負担がかかりやすいポーズです。そのため手首が硬いと痛くなることがあります。手首を反ることは普段の生活ではあまりありません。手首が痛くなるという人は、ポーズをとる前に手首を回したり曲げてストレッチしましょう。怪我の予防にもなります。
バカーサナが上達する練習方法
原因がわかったら、できない部分を集中的に強化してみてください。ピンポイントな練習方法をご紹介します。ベースの動きができるようになれば、バカーサナも自然にできるようになります。
腕の力の強化
二の腕のたぷたぷは女性が気になる部位のひとつ。なかなか使うことが少ない部位ですから、意識的に鍛えましょう。また二の腕だけでなく、背中から腕の筋肉も大切です。プランクやチャトランガをおこなう時も腕だけで床をプッシュするのではなく、肩甲骨から手を押し出すことをイメージすると筋肉を使いやすくなります。
プランク
チャトランガ
下腹部の引き込み強化
下腹部の鍛え方はいろいろな方法があります。ヨガでも実はいろいろなポーズに影響しているのです。次にご紹介するのは一見簡単そうに見えますが、実はかなりキツくて地味。あまり楽しい練習ではありませんが、集中トレーニングにはぴったりです。
足を引き上げる(ローラーサナ)
本来ローラーサナでは床に手を着いておこないますが、なかなか難しいのでブロックなどを使いましょう。下腹部に力を入れて足を引き上げます。慣れればブロックの高さを低くしていきます。
片足を前に上げる
とても単純ですが、まっすぐ前にアップするには腸腰筋と内転筋を使わなければいけません。足を前に押し出すようにします。最初は膝を曲げてもOKです。軸足の膝が曲がったり、上半身が反ったりしないように注意しましょう。
股関節から脚を引き上げる
ダウンドックポーズから始めます。片足ずつ脚の付け根から引き上げるようにして、手の方へ歩いていきます。膝は曲げてもいいのですが、ただベタベタ歩くのではなく脚を股関節に引き込むように意識しましょう。腰まわりや背中など全身を使うことがポイントです。
腰まわりの柔軟性アップ
キャットアンドカウは、股関節まわりを柔らかくするのにぴったりです。特にバカーサナの下腹を引き込む時のアライメントは、キャットポーズの腰まわりに近いでしょう。