ピンチャマユラーサナはハンドスタンドの一種ですが、難易度の高いポーズです。やり方はわかるものの、お手本のように思うようにいかない!という人も多いのではないでしょうか。「顔が地面に着いてしまいそう」「お尻が上がらない」などいろいろできないポイントがあると思います。何度もポーズを繰り返してみるのも大事ですが、部位ごとに弱いところを強化する練習も大事です。
本記事では、ピンチャマユラーサナをおこなうための基礎練習をご紹介します。
前につんのめることがないように、前鋸筋を強化
ハンドスタンドという名前のように、腕の力がポイントと思っていないでしょうか。たしかに腕の力も大切ですが、実は別の筋力のほうがもっと大切です。顔が床に着いてしまいそうと感じる人は、とくに前鋸筋という筋肉が弱いかもしれません。前鋸筋は脇の下あたりから肩甲骨や肋骨に付着していて、腕を前に出す動きを制御しています。ピンチャのときに床を強くプッシュする際、腕を意識するのではなく前鋸筋から(イメージ的には脇の下もしくは背中側から)押してみてください。前鋸筋が使えるていると床を力強く押すことができ、身体が下がらず逆にアップすると思います。つまり顔が床に着きそうになるのは、押す力が足りず前につんのめってしまっているのです。押す力があれば前に行かず身体を高い位置でキープすることができます。
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1肘を着いたプランクになります
通常のプランクは腕立て伏せのように肘は伸ばしたままですが、今回は肘を着きます。肘は肩の下にセットしましょう。下腹を引き締め身体はまっすぐにキープします。脇は広げすぎず締めすぎず、卵をはさんでつぶれないくらいの締め具合がいいでしょう。この状態のままでも前鋸筋は効いています。
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2身体を前にスライドし肘を曲げます
ステップ1の状態から、身体を前にスライドします。スライドしたら自身の肩を手のひらに着けるくらい肘を曲げます。顔があるので肩が肘に着くことはありませんが、できるかぎり身体を下げます。このとき脇の下あたりに力を入れて前に落ちないようにキープしましょう。
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3身体を元に位置に戻します
肘を曲げた状態から、ステップ1の状態に戻します。前方にスライドしたところから身体を引き戻すときはかなり大変です。このステップ1から3を何度か繰り返します。
チャトランガでも前鋸筋を鍛えることが可能
上記の練習方法以外にもチャトランガも前鋸筋を鍛えることができます。まずはチャトランガで練習してみるのもよいでしょう。大切なのは、肘の位置。ピンチャの練習方法と同様に、肘を曲げる際に肘が後ろにずれないように注意してください。身体を前にスライドさせることが大切です。自分が思っている以上に前方を心がけるといいでしょう。身を大きく乗り出すくらい前にスライドしてみてください。前鋸筋を鍛えることができます。