趣味で始めたヨガが楽しくなって資格を取りたくなったという人も多いかもしれません。「インストラクターになりたい」「インストラクターにはなるつもりはないけれど、ヨガをもっと深く知りたい」という人に資格はおすすめです。通常のレッスンでは学べない解剖学や哲学など専門的な知識を得ることができます。
本記事では、ヨガの資格の中で最も有名で一般的な全米ヨガアライアンスを中心に資格の内容や取り方などをご紹介します。
全米ヨガアライアンス協会とは?
全米ヨガアライアンス協会は、1980年代にアメリカで誕生したヨガの組織で、ヨガインストラクターの指導・育成、また指導者の認定などをおこなっています。世界70カ国以上、10万人のヨガインストラクターが登録しており、世界最大とも言われています。近年ではヨガの普及にともない、2019年には認定基準が刷新されたようです。
日本には他にもいくつかのヨガ協会がありますが、この全米ヨガアライアンスが最も有名で、世界的にも知名度があります。ただこの協会で資格を取得するわけではなく、全国各地にある協会が認めた認定校(RYS)でヨガを学ぶ必要があります。
RYT200とRYT500
全米ヨガアライアンス協会が認定するヨガスクールでは、いくつかの資格を取得することができます。最も有名なものが「RYT200」と「RYT500」。そのほか育成コースの指導を担当できる「E-RYT200」や「E-RYT500」、キッズヨガの「RCYT200」やマタニティヨガの「RPYT200」などもあります。
RYT200
認定校にて200時間のプログラムを修了することが必要です。指導経験は不要なので、まずはRYT200から取得するのが一般的です。
【講義内容】
- TECHNIQUES, TRAINING, PRACTICE:(アーサナ、プラーナヤーマ、トレーニング、サトルボディー、瞑想):75時間
- ANATOMY & PHYSIOLOGY (解剖生理、バイオメカニックス):30時間
- YOGA HUMANITIES(歴史哲学、道徳倫理):30時間
- PROFESSIONAL ESSENTIALS(指導法、専門的能力、実習、選択式):65時間
【費用】
安いところで30万くらいから、高いところで60万くらい
※教材費や宿泊費などがかかることもある
【期間】
- 短期集中:1日8時間などで1ヶ月くらい受講
- 通常:週1、2回で約1年ほど受講
※認定校によっていろいろなコースが用意されている
RYT500
認定校にて500時間のプログラムを修了することが必要です。またRYT200を修了した後、さらに300時間のカリキュラムを修了することでも取得できます。最低100時間の指導経験が必要になります。
RYT200に比べて取得している人は少なく、RYT200だけというインストラクターも多いといえます。
どこで受けても同じわけではない
認定校であればどこで受講しても資格を取得することはできますが、だからと言ってどこで受けても全く同じわけではありません。全米ヨガアライアンスが定めるのは一定の基準でしかないため、認定校によってその内容はさまざまです。(中にはプログラム内容が基準に満たないスクールもあるので要注意)
ヨガと一口に言っても、いろいろな考え方ややり方、教え方があります。講師一人ひとりによっても違うといえます。受講費は決して安いものではありませんから、受講する際には自分に合っているかなどきちんと吟味することが大切です。いきなり認定コースを受講するのではなく、まずは認定校がおこなっている通常レッスンを受けてみるのがおすすめです。
オンライン講座の受講は慎重に
コロナなどの影響もあり、非常に注目されているオンライン。オンラインのみの場合や、通常の講義とミックスされている場合など、認定校によっていろいろなケースがあります。受講費が少し安く抑えられたり、通学の手間がなく受講しいやすいなど、メリットもたくさん。ただ、オンラインだとどうしても講師が細かいところがチェックできなかったり、手でサポートしたり詳しく教えることができないというデメリットもあります。費用だけで決めるのではなく、自分に相応しい受講方法を検討しましょう。
またオンラインでもライブ講座(リアルタイム)とビデオ講座の2種類あるので、間違えないようにしましょう。
オンライン講座のメリット
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費用が通学に比べて抑えられる
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全国どこでも受講できる
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移動の時間がない
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受講日・受講時間が調整できる(ビデオ講座)
オンライン講座のデメリット
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サボりやすい
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講師に質問がしづらい
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講師が細かい部分をチェックできない
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講師が手などでサポートできない
認定校で提供されるコースだけでなく、資格を持った有名講師が独自でレッスンを行なって認定している場合もあります。(スクールと同様に全米アライアンスの資格を取得可能)自分が支持しているヨガインストラクターがティチャートレーニング(TT)を行なっていないか調べてみるのも良いでしょう。