ヨガのポーズは、基本のアライメントだけでなくいくつかバリエーションがあります。バインドポーズもバリーションのひとつ。基本ポーズに比べて難易度が上がります。本記事では、その中でもパールシュバコアーサナのバインドポーズに注目しました。基本ポイントからバインドする際の注意点などご紹介します。
基本のアライメントを見直す
まずは、パールシュバコアーサナの基本ポーズを振り返ってみましょう。肘を膝の上につくアライメントが初級ポーズ。伸ばした手の先から足先までが身体が一直線になるようにしましょう。
初級ポーズができたら、次は膝に置いた腕を床につきましょう。身体の傾斜がさらに強くなります。このとき注意したいのが伸ばした脚です。床に手をついたことで、前方側へ重心が移動しやすいので、後ろ足でしっかり床を踏むことが大切!
バインドすることでアライメントが崩れていないか?
基本ポーズができたら、いよいよ上級ポーズのバインドです。股の間から腕を通して、背中側で両手をつなぎます。慣れないと手と手を触れることも難しいですが、練習すれば徐々に手が届くようになります。その後、上側の腕をまっすぐ伸ばし、下側の手で上側の手首を握るのが最終的なポーズです。しかし、バインドすることで基本のアライメントが崩れることが多いので注意が必要です。
重心がかたよっている
バインドすると、上半身が曲げた膝の上に倒れこんでしまうことがあります。曲げた脚のももと脇の下がぴったりと接して、体重が前方の脚にのってしまうのです。重心は前方ではなく中心にくるように伸ばした足側にも力を入れてください。膝が前に出ている場合は、膝の角度をゆるめましょう。
上半身が前に倒れている
少し上半身を傾けるとバインドしやすいため、前側に倒れてしまいがちです。とくに上側の肩が前に傾かないように、後ろ側に引き胸をはるようにしましょう。このときお尻を前に押すと胸を開きやすいでしょう。後ろにもたれかかるくらいのイメージです。
腕の動かし方でバインドのしやすさが変わる
バインドするとき、上側の腕をどのように動かしているでしょうか。ただ後ろにまわしているだけではないでしょうか。このとき重要なのは、肩甲骨から腕を動かすこと。一度腕を天井に上げて大きく後ろへまわしこむようにしましょう。要するに腕を大きく動かすことで手がより下まで届くようになりバインドしやすくなります。上側の肩甲骨が中心にぐっと寄る感じです。あとは下側からの手でキャッチするだけ。
バインドをすることが目的ではない!
どうしてもバインドすることに必死になってしまい、基本のアライメントが崩れてはポーズの意味がありません。バインドが目的ではなく正しいポーズをすることが目的です。できないときは、自分ができる範囲でおこなうことが大事です。手が届かない場合、手は腰でもかまいません。それよりも上半身の体勢を正しく整えるほうが大切です。肩甲骨が柔軟になれば自然と手がつなげるようになります。無理なポーズをとるよりも、今の自分のできる範囲でアライメントの質を上げたほうがレベルアップへつながります。