柔軟性と筋力はどちらも大切といわれますが、どちらから先に手をつければいいのでしょうか?またこの2つはどのように影響しているのでしょうか?実際のヨガの練習体験をもとに関係性ご紹介します。ぜひヨガや運動などの練習に役立ててみてください。
どちらかといえば柔軟性が先?
ヨガは体の柔らかさが重要なイメージがありますが、筋力も同じくらい大切です。では、ヨガを上達する上でどのようにアプローチするのがいいのでしょうか。同時に鍛えることができればそれがベストからもしれませんが、身体があまりにもガチガチだと筋力を使うところまで行かない場合があります。
以前にボディービルダーを目指した人のエピソードを聞きました。その女性は、ジムに通い始めたものの最初はトレーナーが全く筋トレを教えてくれずに不満を持っていました。半年間ずっとストレッチだけ。その後やっと筋肉トレーニングを開始して、みるみるうちにムキムキになったそうです。なぜ最初ストレッチしかしなかったかというと、まずはよい筋肉を育てるベースを整えることが必要だからだったそうです。
柔軟性がないということは、筋肉自体が固まった状態ということ。それをほぐしてから筋肉を鍛えるということなのでしょう。よい筋肉は柔らかいというのも同じこと。身体の柔軟性は、運動する上で必ず必要なのです。
軟性があることで広がるパフォーマンス
ヨガでアルダチャンドラーサナというポーズがありますが、片側の脚を高くアップするときに臀筋を使うことを意識します。たしかにお尻の筋肉を使って脚を上げるのですが、それと同様に股関節や下半身の柔軟性も大切です。
それを気づいたのが、違うポーズの練習のときでした。ハヌマーンやウッティタハスタパダングシュターサナなどの股関節を開くポーズです。恥骨筋やハムストリングスのストレッチをおこなっていましたが、その練習のおかげでポーズの完成度がアップしました。そして驚いたことに、全く意識していなかった別のポーズのアルダチャンドラーサナにも影響が!これまで必死にお尻を意識して脚を上げていたのが、楽にアップできるようになりました。つまり脚があがらなかったのは、恥骨筋などの硬さがストッパーになっていたのでしょう。各ポーズの練習に集中しがちですが、いろいろなポーズがつながっているのだと気づきました。
柔軟性だけだと怪我につながることも
柔軟性が大切だとお伝えしましたが、柔軟性だけでもダメです。柔軟性が高いと初心者でもポーズがとれてしまうことがあるのですが、柔軟性だけでポーズをとっていると逆に身体を痛めてしまうことがあります。柔軟性と同じくらい筋力も大切です。
ストレッチなどで柔軟性を高めるとともに、筋力を意識して練習をおこないましょう。これからはヨガだけでなく、他の運動の練習や健康な身体づくりにもあてはまると思います。ぜひ日頃のトレーニングに役立てててみてください。