消毒のしすぎで手荒れがひどくなったという人も多いのではないでしょうか。特に強いアルコールを使うと肌が荒れる原因になります。私も最近手湿疹になった一人です。本記事では、発症してから通院、治療、回復まで私の体験談をご紹介します。体質や症状など同じではありませんから、これをすれば治るというものではありませんが、少しでも参考になればと思います。
手荒れとは無縁だったのに…原因不明の手湿疹
昨年の夏から手荒れが気になってきて、最初はすぐに治るだろうと思っていましたが、全く治る気配がありませんでした。手荒れがだんだんひどくなり、半分以上の手先が赤くただれたようになり、パソコンのタイピングをするのも難しくなりました。そして、爪の白い部分が多くなり(剥離)変形までし始めてきました。
仕方なく近所の皮膚科に。家から近いものの、美容系に力を入れている皮膚科のようでした。診察後、ステロイド(レベル3)を処方されましたがあまり良くなりませんでした。2、3週間に1度くらい通院しましたが、3ヶ月経ってもほぼ同じ状況。ステロイドを塗って寝た次の日の朝は少し調子がいいくらい。すぐに同じ状態に戻ってしまいました。そこでいろいろなサイトの記事などを見てみました。その中の1つにステロイドをやめたら治ったという内容があったので、一度ステロイドを止めてみることにしました。しかしこれが大きな間違い!1週間くらいでさらに症状が酷くなってしまいました。
セカンドオピニオンが大切
同じ皮膚科に行っても同じだと思い、ネットの口コミなどで評判の良い皮膚科を自身で調べることにしました。交通便や評判から新しい皮膚科に通うことにしました。新しい先生に診てもらって言われたことが「今の症状には、もっと強いレベルのステロイドが必要です。一番強いステロイドを出しますから、それで様子を見ましょう。ただ最大でも2週間だけ」と。「一番強いステロイド」と聞いて少々怖くなりました。
その先生が言う治療方法とは、まずは強いステロイドで皮膚のバリア機能を回復させる。そして、徐々にステロイドのレベルを下げるというものでした。以前の病院で処方されたレベル3のステロイドで良くならなかったのは、私の症状にはレベル3では足りなかったと言うこと。また私のステロイドの塗り方も不十分だったのだと思います。中途半端にステロイドを塗り続けても、よくならないことがあると言うことです。ステロイドはズルズルと使用するのではなく強いものを集中的に使うことが大切と言えます。
手湿疹はバリア機能が非常に低下している状態。これをステロイドという薬の力で回復させ、その間に自分の本来持っている肌の力を回復させていくというのが手湿疹を治すポイントでしょう。
効果的なステロイドの塗り方
先生いはく「ステロイドは何度も何度も常に塗ってください」と。またサランラップを巻くこともおすすめされました。確かにステロイドがとれないですし乾燥もしないのですが、とはいえずっと巻いているわけにもいきません。そこで私が考えたのが「医療用手袋」を使うことです。手袋の指の部分はハサミでカットして、ステロイドを塗った指に「指サック」のようにはめます。そうすれば、いろいろな日常の作業ができます。医療用の手袋は薄くて、比較的ピッタリしていますからパソコンのタイピングなどの細かい作業も問題ありません(指へのフィット具合は手袋のサイズのセレクト次第)。それからは自宅でいる時はいつも自作指サック。外出する際はステロイドをたっぷり塗った上から絆創膏を貼ることに。常に薬を塗って、指を保護するようにしました。
徐々に肌のバリア機能が回復!
最初の2週間はレベル5のステロイドを。流石に強い薬だけあって一気に症状は良くなりました。しかし長くは続けず、症状が落ち着いたところでステロイドをレベル4に下げました。もちろん同じように常にステロイドを塗り続けました。レベル4を3週間、レベル3を4週間、レベル2.5を4週間、レベル2を4週間と皮膚の状況を見て徐々にステロイドを下げていきました。レベル2は、かなり弱いレベルです。ステロイドの塗る頻度を変えるのではなく、ステロイドの強さをどんどん下げていくということがポイントです。数ヶ月様子を見ながら治療を進めていくことで、肌のバリア機能がかなり戻ってきました。
現在は、ステロイドを常に塗らなくてもよいくらいですが、油断は禁物。また元に戻らないように、この後もあともう少しケアは続けていこうと思います。