何種類からあるヨガの呼吸法の中でも、実践的でおすすめな「ウジャイ呼吸」。ヨガはポーズだけでなく呼吸も同じくらい重要です。呼吸とアライメントが一体化することで本当のヨガが完成するともいわれています。
本記事では、ウジャイ呼吸のやり方や効果などをご紹介します。
ハタヨガやアシュタンガヨガでおこなわれる胸式呼吸のひとつ
「ウジャイ呼吸」は、別名「勝利の呼吸」と呼ばれているそうです。「ヨガ=腹式呼吸」と思われている人も多いかもしれませんが、ウジャイ呼吸は胸式呼吸のひとつ。鼻から吸って肺を大きく膨らませ、また鼻から吐き出します。息を吸ったり吐いたりするときに、喉の奥が「シュー」と音が出るのが特徴です。とても深い呼吸法で、吸った息を体のあらゆるところに送ることで身体のエネルギーを高めていくことができます。ハタヨガやアシュタンガヨガなどアクティブなヨガのときに使われることが多いでしょう。
はじめはピンとこなかったけれど……
以前スタジオでヨガのレッスンをしていた際に、インストラクターから簡単なウジャイ呼吸の説明がありましたが、喉を鳴らすというのがよくわからず「?」と思ったままでした。その後、ヨガの練習を続けているうちに深く呼吸をする際に、ある日、喉の奥がシューと鳴ることに気づきました。「あ!これがウジャイ呼吸だ!」と。最初はおそらく呼吸自体が浅く、言葉や頭で考えてもよくわからなかったのだと思います。それが練習をおこなう中で呼吸自体が自然に変わっていたのでしょう。感覚がわかると、ウジャイ呼吸の深め方や集中の仕方がどんどんわかるようになっていきました。今はピンとこない人もヨガをしているうちにわかるようになると思います。焦ることはありません。少しづつ自分の身体の変化を楽しみましょう。
ウジャイ呼吸のやり方
- 楽な姿勢で座り、背筋をのばします
- 舌先を上あごにつけておきます
- まずは口から息をすべて吐き出しましょう
- 鼻からゆっくりと息を吸い、胸に息を入れます ※鼻の奥に息をあてるイメージです。寝息をたてるときに似ています
- 鼻からゆっくり息を吐き出します
メモ
息を吸うときも吐くときも、お腹は凹ませておきましょう。(お腹に息を入れてしまうと腹式呼吸になってしまうので注意!)
呼吸への意識が、ヨガの質もアップしてくれる
ウジャイ呼吸は胸式呼吸のため、リラックスというよりはアクティブなヨガにおすすめです。座って瞑想のようにおこなうこともできますが、ヨガのポーズをとりながらウジャイ呼吸をしてみてください。レッスンのはじめのダウンドッグのときに意識してみましょう。肺の換気量が増え、アーサナのクオリティもアップします。また呼吸を意識することで、ヨガに集中しやすくなります。動いているとウジャイ呼吸を忘れてしまうこともありますが、気づいたときにまた深く呼吸すれば大丈夫です。