骨盤矯正ヨガという言葉を目にすることがあります。骨盤は身体の要であり女性にとってとくに重要な身体の部位です。ただ生活の中でゆがみ、それが原因で不調になることもあります。骨盤矯正ヨガでは、骨盤を正しい位置に戻すようにストレッチやポーズをとっていきます。
本記事では、骨盤がどのように歪み、どのような不調を引き起こすのか、またどうすることで正しい位置に調整できるのかを詳しくご紹介します。
骨盤の正しい位置と形
骨盤は通常逆三角形の形をしています。手首を左右の腰骨に、中指を恥骨にあて、両手のひらで三角をつくります。この三角が骨盤の位置と傾きです。正しい位置は三角形が床と垂直ですが、最近はスマホを見る機会が多いため、猫背になりそれにともない骨盤が後傾している人が多くなっているようです。
骨盤の歪みチェック方法
立った状態で目を閉じます。同じところで30回足踏みをしてください。目を開けたとき、最初の位置からずれた方向が骨盤が歪んでいる方向です。
骨盤が歪むとどうなるか
骨盤はいろいろな原因で形が変わり、骨盤だけではなくほかの身体にも影響を与えます。骨盤の歪みには前後の傾きや左右の開き、上下やねじれの歪みなどいろいろなタイプがあります。常習化すると身体のフォルムが変わるだけでなく、心身の不調が出ることがあります。
- 姿勢が悪くなる
- お尻が四角になる
- O脚やX脚になる
- ポッコリおなかになる
- 脚が太くなる
- お尻が垂れる
- 肩がこる
- 冷え性
- むくみ
- 生理痛や生理不順
骨盤が歪む原因
骨盤は日常の姿勢にも大きく関係しています。1つ1つは些細なことでも毎日積み重なることで少しずつ骨盤が歪んでいくのです。まずは日頃の間違った習慣を見直してみましょう。
- 脚を組む習慣がある
- デスクワーク
- ハイヒールや合わない靴をはいている
- 姿勢が悪い
- 加齢
- 運動不足
- 出産
骨盤ヨガ(ストレッチ)をおこなうポイント
「骨盤ヨガ」は、ハタヨガなどのヨガの種類名とは少し異なり、骨盤に効くポーズをセレクトしたレッスン名です。ポーズをおこなうときに意識を骨盤に集中するのが大切です。そのほか、次の3つのポイントもぜひ注意しながらおこなってみてください。
①呼吸をしながらキープする
アシュタンガなどのテンポの速いヨガとは違い、骨盤矯正を目的とするヨガはスローテンポです。硬くなった骨盤をほぐすように、ゆっくり動いていきましょう。また呼吸は止めないこと。深く呼吸しながらポーズをキープすることで筋肉や筋がのびていきます。
②身体が温まったときがベター
ストレッチはもともと筋肉をほぐすもので、スポーツの前などにおこなうことが多いかもしれません。もちろんいつおこなってもいいのですが、できればとくに冬などの寒い時期は、お風呂上りや運動をした後がベター。体温が上がっているため、筋肉がゆるみやすく効果的といわれています。
③継続する
ヨガもストレッチも数回や数日で効果が出るわけではありません。数分でもいいので、できる限りまめに続けることが大切です。毎日はちょっと…と思う人が多いかもしれませんが、毎日やろうとして実際は半分くらいというのでOK。そうやって続けるうちに毎日やらないと気持ち悪くなるのだと思います。
骨盤矯正におすすめのヨガポーズ
牛面のポーズ
慣れないときはうまく足が組めないことも多いポーズですが、大切なのは、両方のお尻がしっかりと床についていること。もしどちらかのお尻が浮いてしまうときは、隙間にタオルなどを入れてポーズをとるようにしましょう。
鳩のポーズ
骨盤を調整する場合は、後屈なしで足だけでもOKです。左右前後に足を開く際に、どちらかに傾くことが多いかもしれません。骨盤は左右が床と平行になるように注意してください。不安定な場合は両側にプロップスを置き補助するとよいでしょう。
合蹠(がっせき)のポーズ
両膝をがんばって床につけようとする人がいますが、無理やり床に押し付ける必要はありません。上下にしてゆるめる感じくらいに。少し前に上半身を倒したり、逆に仰向けに寝てみるのもよいでしょう。上半身を倒すときは背筋をまっすぐにしてゆっくり呼吸してください。